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DojoCon Japan 2022 All good things

こんにちは!
DojoCon Japan 2022実行委員長の吉川圭太(CoderDojoとなみ)です。

今年行ったDojoCon Japan 2022の開催の報告と、準備期間の苦労やいろいろな効果があったことなどをお伝えしたいたします。

この記事はCoderDojo Advent Calendar 2022の記事としてエントリーされている25日目の投稿です。

※CoderDojo Advent Calendarは2016年から続いている年末恒例の企画です。
12月1日から25日までの間、毎日1記事ずつCoderDojoに関する内容の記事が公開される、登録参加型のリレーブログです。(https://adventar.org/calendars/7381

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DojoCon Japanを富山県で開催!

2022年のDojoCon Japanは富山県で開催いたしました。
東京・大阪・名古屋の三大都市以外の地方都市での初開催となり、またここ2年はコロナウイルスの流行のため、オンラインでの開催が続いていたのでオフライン開催の復活となりました。

DojoCon Japanを富山県で開催!

今回のDojoCon Japanでは実行委員長を務めさせていただきました。それで実行委員長として、DojoCon Japanに関わって思ったことなどをブログにまとめました。

富山県でのCoderDojoをより多くの方に知ってもらい、CoderDojoを増やしていく

今回のDojoCon Japanの目標の一つとして、今後の富山県での活動を広げていくために、県内でのCoderDojoの認知を広げることがありました。

新聞やテレビなどメディアへの露出を増やす

WebサイトやSNSを使った広報が多くなっている最近ですが、まだまだ新聞やテレビの効果は大きなものがあります。そのためメディアに掲載されるようにも動きました。

地元の新聞である北日本新聞と富山新聞には後援をいただき、それぞれイベント前とイベント後に計4回の記事を掲載してもいました。
富山県では、東京や大阪などの都会よりも新聞の効果はあります。今回の記事でもいろいろなところで反響があり手応えを感じています。

北日本放送(KNB)では、テレビCMを放映しました。
今回のDojoCon JapanではテレビCMスポンサーを募集し、そのスポンサー料でCMを作りました。イベントの来場を促すとともに、多くの人の身に触れる機会なったと思っています。

WebサイトやSNSで富山県の観光案内!?

もちろんWebサイトの制作とSNSなど、その他の広報にも力を入れていました。

Webサイトは、実行委員長の私がデザイナーだということもあって、Webサイトのデザインには力が入っていました。

その結果として、公式サイトのページビュー数は6ヶ月間で
54,159PV(2022年6月1日〜11月30日)となりました。

比較として
2019年の名古屋開催での公式サイトのページビュー数は、同じく6ヶ月間で
21,981PV(2022年7月1日〜12月31日)

単純に比較できるものではありませんが、多くの方にアピールすることができたのは間違いありません。

また広報チームがやってくれた、WebサイトとSNSで富山県や会場近くの観光地などを紹介する企画がありました。いままでのDojoCon Japanではなかった企画ではないかと思います。

地方都市の富山に来てもらう理由を増やす、面白い企画だったと思います。実際にSNSなどで、来場された参加者がイベントの前後で富山観光をしている投稿がありました。

富山県内にCoderDojoの活動を広げるためには

チラシは小・中学校やプログラミングのイベントなどを中心に約25,000枚を配布しました。
もちろんこれはDojoCon Japanへの来場を期待するものですが、もう一つの意味として、多くの方にCoderDojoのことを知ってもらうというのがありました。

今回のDojoCon Japanへの来場されなかった方も、今後のそれぞれCoderDojoに参加される可能性があるので、そういう方達にも認知されてたのではないでしょうか。

DojoCon Japanの開催を広く知ってもらうことができ、その中からDojoへの参加者が増えたり、CoderDojoを立ち上げてくれる方が出てくることが最終的な目標です。

そのため今年DojoCon Japanを富山で開催したことは、過去最大のアピールができたと思います。

開催地決定はお早めに、思ったよりもあっという間だった準備期間の短さ

今回の富山開催が決まったのが6月ごろでした。

決まった時は半年ほど準備期間があったので大丈夫だと思っていましたが、いざ準備を始めると時間だけがドンドン過ぎて、なかなか準備が思ったように進まないということもありました。

探しても探しても、ちょうどいい会場がありません……

最初に問題になったのが会場をどこにするかということでした。
大きな会場は半年前ではなかなか押さえることができませんでした。他のイベントは一年ほど前から会場を押さえる動きが始まるようなので、半年前ではいい場所や日程は空いていないことが多かったです。
あとから聞いた話ですが10月・11月はイベントが多く開催されるようで、そういう事情も会場決定に影響があったと思います。

正確な数字はわかりませんが、30件以上会場候補に電話をしたと思います。

スポンサー集めは期間に余裕を持ってはじめなきゃ!

スポンサーを集めるのも期間が必要となります。今回もスポンサーを集めるために本格的に動き出したのが8月ごろでした。やはりスポンサーが決定するために、企業側で稟議を通したりする時間がかかります。そのためにもう少し余裕を持って動かなければならなかったといのは反省点でした。

また、開催時期もよくなかったかもしれません。今回スポンサーの候補に声をかけ始めた時期は、それぞれがスポンサーとして出資できる予算を使い切っているという話もありました。実際にどれほどの影響があったかはわかりませんが、年度の早いうちの方が集めやすかった可能性があります。

富山開催が決まるまで

2021年は開催地の決定や実行委員の手が上がらず、準備期間が1ヶ月ほどになってしまったので、今年からは開催地決定などの流れの見直がありました。
「DojoCon Japan設立サポートチーム」が作られて、そこで開催地の決定や年度間の引き継ぎが円滑に行われるような仕組みができました。

その中で今年の開催地に手を上げる募集がありました。
そこで手を挙げて富山に決定したのですが、富山県内での立候補するかどうかの話し合いや、開催の方向性の話し合いでも時間を使ってしまったので、今から思えばその辺もスピード感を持ってやるべきでしたね。

できるなら閉会式でバトンを渡せるといいですね

過去のDojoCon Japanでは、イベント後の懇親会で来年の開催地の立候補があって、そこで決まったりもしていたそうですが、コロナでオンライン開催になったりでその流れが切れてしまいました。
それが去年や今年の開催地の決定が遅れる原因となって、準備期間が短くなってしまうというのがありました。

この辺は設立サポートチームの方でも検討されていますが、私してはオリンピックの開催地のように、閉会式で次の年の実行委員長にバトンを渡すというのが綺麗かなって思います。

富山県内に実行委員が少ないという問題にTry something new

富山県でDojoConを開催するにあたって、懸念があったのが県内の実行委員が少ないのではないかということでした。

DojoCon Japanの富山開催が決まった時点で、県内のDojoは4件で実行委員に参加したのは9名でした。それ以外に県外の実行委員が11名いたので全体で20名で準備を始めました。

CoderDojoの関係者以外にも協力をお願い、それもCoderDojoを知ってもらえるきっかけに

最初のチーム分けをした段階でマンパワー不足は明白で、特に県内の実行委員不足は大変でした。準備を進める上で、地元で動けるの実行委員メンバーが必要になってくることはわかっていたので、CoderDojoの関係者以外でも協力してくれる人を探しました。

最終的には富山県内のスタッフは、実行委員が19人、当日スタッフが8人、企画やワークショップのスタッフが10人の方にDojoCon Japanの開催を手伝っていただきました。その多くがCoderDojoに参加するのが初めての方でした。

スタッフとして参加してもらうこともCoderDojoの活動を知ってもらい、広げていくことに繋がるのでたくさんの方に関わっていただけたのは非常に嬉しいです。

DojoCon Japanをやらなければ繋がらなかった人たちがいます

実行委員やスタッフとして協力をお願いするときに、CoderDojoやDojoCon Japanの説明をするのですが、そのときに皆さんにCoderDojoの活動を素晴らしいと言ってもらえました。改めてCoderDojoをやっていてよかったなと思った瞬間でした。

また、実行委員不足が結果としてよかったのはたくさん方と繋がれたことです。スタッフ集めに奔走していたのでさまざまな方に協力をお願いしに行きました。
その中には実行委員になってくださった方もいれば、そうではない方もいますがDojoCon Japanを開催しなければ繋がらなかった方が多くいます。それは今後の活動にも大きなプラスになることでしょう。

県外の実行委員は経験豊かな頼りになる人ばかり

もちろん富山県以外の実行委員の方たちの力がなければ、今年のDojoCon Japanを開催することはできなかったでしょう。
富山県の実行委員は私以外、過去のDojoCon Japanで実行委員をやったことのない人ばかりでした。かく言う私も2019年のときに当日スタッフでスチル撮影、2021年のときにデザインのお手伝いをしただけと、過去の実行委員の経験は米つぶ程度でした。

それでも富山開催ができたのは、過去の実行委員経験者の方達のおかげでした。最終的には40名近くの全国のCoderDojoの関係者にお手伝いをいただきました。
これからも他の開催地での開催にも参加してDojoCon Japanを盛り上げていきたいと思います。

デザインやWebサイトまわりは人材不足か?

あと、感じたのはCoderDojoのまわりはデザイナーって少ないのかなって思います。ちなみに私がやっているCoderDojoとなみは、チャンピオンとメンター3人中、2人がデザイナーなので、なんでもデザインをするのが普通になってるんですが全体としては珍しいようです。

今回の実行委員のチームでも、デザインチームとWebチームと広報チームは、当初3チーム合わせて1名しかいないという状況でした。最終的にはいろいろとスカウトして4名になりましたが、それでも3チーム合わせて4名しかいないというのは少ないですね……
今後のDojoCon Japanでもデザイナーの需要はありそうです。

余談ですが、CoderDojo以外の活動でもデザインをできる人って意外と少ないので、世の中にデザインができる人を増やしたいというのは、私の個人的な目標です。

富山県のプログラミング教育に関わるエトセトラ

同じく富山で開催する上で問題だったのが、企画のワークショップや展示をやる団体が少ないということです。

実行委員のマンパワー不足もあったので、実行委員で何かを企画して開催するのは難しい、他の地方のDojoの方などにお願いして、ワークショップなどをやってもらうのも限界があるとあります。

DojoCon Japanも盛り上げて、富山のアピールにもなる一石二鳥の解決策

それで、どうしたか?
富山県内の団体でDojoCon Japanに協力してもらえるところを探して、ワークショップや展示をお願いしました。こちらとしてはイベントを盛り上げてもらえるし、各団体は全国のCoderDojo関係者や、近くの子どもたちにもPRができます。

ということで、県内でプログラミングに関わる大学や高校など教育機関や、CoderDojo以外の子どもたちにプログラミングを教えている団体などに声をかけました。

もともと、県内の実行委員で話し合いをしたときに、富山県のPRもして盛り上げたいというのもあったので、それもあわせて実現ができたかなと思います。

いろいろ声をかけたはいいが直前まで調整が大変に

それで、いろんな団体に声をかけたのはいいんですが、返答があるまで時間がかかったり、そもそも声をかけられるタイミングが直前になってしまったりなどがありました。開催の11月に入ってもスペースや時間の調整が長引いてしまい、いろいろ二転三転していたので企画・コンテストチームには負担が大きくなってしまいました。

今回の企画担当の林さんは、同じくCoderDojo Advent Calendar 2022の24日目、2022年CoderDojoに価値観を変えられた学生の奮闘https://note.com/ei_tech/n/na41d210a421bを書いていますので、よろしければそちらもご覧ください。

点をつないで未来に線を伸ばしていくこと

また、今回の繋がりをこれで終わりにしないで、今後も繋がりを持っていきたいと思っています。

富山県はプログラミング教育やICT教育が進んでるとは言えないので、CoderDojo以外の団体とも協力して底上げをできるとよいですね。

CoderDojoの全国イベントとしてのLive配信

富山県内としてはDojoを増やしたいや、より多くの人にCoderDojoを知ってもらいたいなどがありましたが、DojoCon Japanは日本のCoderDojo全体のイベントのため、全国イベントとしての役割も果たす必要がありました。

To be or not to be 「やる」べきか「やらない」かそれが重要だ

DojoCon Japanのメインはセッションなので、セッションは全国のDojo関係者が見られるようにしなければいけません。それで録画をして、それを後日Youtubeで公開するというのが最低限の必要なことです。

しかし、ここ最近2年はオンライン開催でセッションをLive配信をしていました。なので今年もオフラインでセッションをやりながら、オンラインでLive配信できるのでは?と、いうことでオプションとしてLive配信にも挑戦をしたわけです。

Live配信の発表が遅くなったのは、「やる」のか「やらない」のかを直前まで決めかねていたというのがありました。

問題山積だったLive配信をするまでの話

Live配信をすると言っても、いろいろと問題がありました。

まずは予算の問題。
業者に全て頼むと4〜50万くらいかかるという試算もあってそんな予算はない……
なかなかスポンサーが集まらないというのもあって、使える予算が確定しませんでした。最終的には約10万円の予算をLive配信つけることができましたが、普通にやっては全然足らない。

そこでいろいろと検討していく中で、機材は実行委員の中で揃えることができるということがわかりました。今年の実行委員にカメラやスイッチャーなど機材持ちが多かったのはラッキーでした。それらをかき集めれば低予算でLive配信が可能でした。
ただし、一部の実行委員にかなりの負担が増えたので、毎年この方法はお勧めできませんが……

次の問題はインターネットの回線が弱いといことでした。
会場には有線のインターネットの回線があったので、会場を決定するときには気にしていませんでしたが、実際に何度も下見に行って回線速度を計測してみると、回線スピードが遅いことがわかりました。

そのために無線のWi-Fiルーターなどをレンタルして、ネットをつなぐようにしましたが、窓際でも場所によって電波の入りが良いところ悪いところなどがあって、安定したLive配信をするための回線確保には苦労がありました。

会場を決めるときには、ネット回線の強さもあらかじめチェックをする必要がありました。
Live配信だけでなくワークショップなどでもネット回線を使うので、今回のDojoCon Japanではネット回線の弱さに最後まで苦労することになりました。

Live配信をするならご利用は計画的に

今回、Live配信ができたのはラッキーだった部分もありました。本当に直前まで「やる」のか「やらない」のか迷っていました。なかなか難しいでしょうがLive配信をやるなら準備を計画的にやったほうが良さそうです。

他にも
セッションの登壇がオフラインとオンラインのミックスだったので、それによっても切り替えが複雑になったり、会場費の問題でセッション会場が前日準備ができなかったり(これは警備員さんのご厚意により、前日準備ができました)などなど、いろいろと問題がありましたが配信チームの奮闘があってLive配信を実現できました。

Live配信については、同じくCoderDojo Advent Calendar 2022の6日目、katzuenoさんのDojoCon Japan 2022 ライブ配信のすべてhttps://ja.katzueno.com/2022/12/3962/に詳細がありますので、ご興味のある方はそちらもご一読ください。

DojoCon Japanを開催するとその地域にCoderDojoが増える伝説!実際に富山県内にはCoderDojoが増えました

2年前、私が砺波市でCoderDojoとなみを立ち上げるまで富山県にCoderDojoがありませんでした。
北陸地方として見ても、新潟に2ヶ所、石川に1ヶ所、福井には無しと、北陸はCoderDojoが少ない地域です。しかも新潟は北陸と言っても岐阜や長野のDojoの方が近いくらいなので、ご近所とは言えません。

DojoCon Japanを開催すると、その地域にCoderDojoが増えるという話を聞いたことがあります。今回はどうだったでしょうか?

DojoCon Japan開催前 4ヶ所 → 開催後7ヶ所

結果から言うと増えました!まだ申請中のところもありますが4ヶ所から7ヶ所に倍増です!
2年前までCoderDojo不毛の地だったことを考えると、なかなかの成果ではないでしょうか。DojoCon Japanを開催するとCoderDojoが増えるというのは本当のようです。

今回、新たにCoderDojoを始めたところの話を聞くと、DojoCon Japanの開催がきっかけになった部分があるようです。以前から設立を考えていたのですが、なかなか実行できなかったときの後押しになったようです。

目標は富山県内全ての市町村にCoderDojoを作ること

各都道府県内の全ての市町村にCoderDojoがあるところはありません。
富山県が一番最初に、県内の全ての市町村にCoderDojoを作りたいという目標があります!

ただし、これにはカラクリがあります。
賢明な方にはお分かりかと思いますが、実は富山県は日本一市町村の数が少ない県なのです。
15市町村しかないので現時点で半分まで来ています。
なんとなく行けそうな目標な気がします!

まあ、しかし富山市がバカでかいので1ヶ所でいいのかって言うのはありますが……

DojoCon Japanの地方開催が増えていくといい!富山でできたんだからどこでもできる!

見出しのどこでもできるというのはふかしすぎかもしれませんが、今回の富山開催はいろいろ無い無いずくしの開催だったので、どこの地方都市でDojoCon Japanの開催は可能だと思います。

ただし苦労がないとはとても言えない、でもその苦労をする価値がある

どこでもDojoCon Japanの開催は可能だと思いますが、大変なことや苦労も多いです。しかし、それをやる気とガッツで乗り越えられれば、その苦労に見合った価値がそこにあります。

一番大変だったのは時間ですね、開催前一ヶ月くらいは空いてる時間は、ほぼDojoCon Japanの準備って感じでした。あとは今回だけかもしれませんが、一つ問題が解決すると次の問題が出てくるので開催までは心配がたえませんでした。

しかし、その時は大変だと思っていたんですが、今思えば何もかも皆懐かしいですね。
もう一回やりたいかといえば……10年後ならww

地方都市ほど開催してほしいと言う気持ちがあります!

DojoCon Japanすると、その地域のCoderDojoが盛り上がります!これは間違い無いです。
もちろん東京・大阪・名古屋など交通の便がいいところで開催して、Dojo関係者がオフラインで会って話せるというのもいいのですが、そうではない地方を盛り上げるっていうのも良いと思います。

まだまだ、CoderDojo少ないor無い都道府県や地域もあります。そういう場所にもCoderDojoの活動が広がる起爆剤に、DojoCon Japanはなります。

富山県でも最初のCoderDojoができてから2年でDojoCon Japanを開催することができたので、ぜひこれからCoderDojoを立ち上げる方も、DojoCon Japanを開催を目標にしてもいいのではないでしょうか。

全国のCoderDojoが応援してくれる

DojoCon Japanの実行委員をやってくれる方は全国にいます。地元の人だけで開催準備の全てをやらなきゃいけないわけではありません。全国のDojo関係者がいろいろと手伝ってくれます。

開催する前には一度、DojoCon Japanの実行委員になることはオススメします。2023年は奈良、2024年は岡山(候補)になってるので2025年の開催を目指している方はぜひ実行委員をやって実行委員をやってみましょう!

新しいDojoのセッションが多くありました

今年のセッションでは、設立から2〜3年のCoderDojoの関係者によるものが多くありました。

これからCoderDojoを始める人たちにも届いてほしい

CoderDojo長門、CoderDojo八戸、CoderDojo西尾、CoderDojoたまち、そして私のCoderDojoとなみも設立から2〜3年の若いDojoです。もちろん長くCoderDojoをやっている場所のチャンピオンやメンターの知見や経験は、大変参考になるものですが、立ち上げから間もないCoderDojoの方の体験は、これから立ち上げを考えてる人たちには心強いものだと思います。

これから立ち上げる人もDojoCon Japanなどで、どんどんその経験を発表してもらうことで、またその次のDojoの立ち上げる人へのバトンが渡されていくことでしょう。

これからもたくさんのCoderDojoが立ち上がってほしい

私の思いとして富山県内にはもちろんですが、他の地方にもCoderDojoがたくさんできてほしいです。今回、実行委員長としてセッションチームにお願いしたセッションが一つあります。

これからCoderDojoを立ち上げる人のハードルを下げるためのセッションをお願いしました。
それをセッションチームのリーダーでもある、CoderDojoたまちの澤さんにが実現してくれました。澤さんは今回の準備が始まった時は、CoderDojo池袋のメンターでたまちのチャンピオンではありませんでした。

以前からDojoの立ち上げは考えていたそうですが、今回のセッションをやるためには自分で立ち上げて、その経験を話すのが一番良いだろうということで、CoderDojoたまちを立ち上げてくれました。

CoderDojoの立ち上げ方最新版

もちろん、今までにもCoderDojoを立ち上げたチャンピオンはたくさんいるのですが、申請方法なども時とともに変わっていっているので以前に立ち上げた方のやった時とでは変わっています。
CoderDojo JapanのKataにある「立ち上げる」も最新ではなくなっています。

最近はSafeguarding Sponsor(セーフガーディング・スポンサー)というのが増えました。チャンピオンになる人以外にもう一人必要というものですが、子どもたちの保護の観点から取り入れられた仕組みですが、立ち上げ方がわかりずらくもなっています。

その辺りも含めて、改めて立ち上げた方を解説したセッションになっています。
さすがにセッションの20分だけでは細かく説明できなかったようなので、こちらの資料もご参考にしてください。https://docs.google.com/presentation/d/1ySTBx9jZ5zfWq8a-lE1397cDq1CG7bFO1UnC1d8KV8I/edit#slide=id.g199a67006b0_0_307

「Try something new」いろんなチャレンジがありました

今回のテーマは「Try something new 〜 新たな挑戦 〜」ということで、いろいろなチャレンジがありました。

DojoCon Japan 2022の開催についてもたくさんの挑戦があり、さまざまな企画案や提案などがありましたが、それを「やる」か「やらない」を判断するときには、Try something newということで、できるだけ「やる」という判断をしました。まあ、そのために一部の実行委員には負担が多くなってしまったということもありました……

DojoCon Japan初!ニンジャが基調講演!

基調講演を小・中学生のニンジャがやるのも初めての試みでした。
女子&ジェンダーマイノリティ中高生たちがテクノロジーを用いて課題解決をする国際的なプログラム『Technovation Girls(テクノベーションガールズ)』でRegional Winner Asia(アジア地域優勝)に選ばれ、日本から初めて世界大会(ファイナルラウンド)に進出した『SpesDojo』に基調講演をお願いしました。

基調講演をニンジャにするというのはセッションチームの提案でした。
最初は基調講演はDojoCon Japanのメインイベントのとなるので、小・中学生に任せて大丈夫かなというのがありましたが、『SpesDojo』のことを詳しく聞くうちに、その気持ちはなくなり是非やってもらいたいという思いになりました。
今では、今回のDojoCon Japanを象徴するTry something newになったと、大変満足をしています。

他にも挑戦だらけのDojoCon Japanでした

いろいろと他にもたくさんの挑戦がありました。
上で書いたLive配信もそうですし、さまざまな団体に積極的に協力をお願いしたり、実行委員にCoderDojo初参加の方が多くいたり、そもそも地方都市での開催も初だったり。

富山で開催する場合には、Dojo関係者の参加人数が少なくなることが予想されたので、県内の参加者を集客するために広報に力を入れるというのも、ある意味挑戦でした。
だいぶ過去の例から見ても、参加者募集の出足は遅く思った通りDojo関係者の参加は少なかったかと思います。
その分ワークショップや企画などに、富山県の地元の子どもたちが多く参加をしてくれました。結果的には約300人の来場者があり、イベントとして盛り上がったのでよかったと思っています。

補填ではないですがDojo関係者の方は、現地に参加しない分LIve配信で参加をしていただけたのではないかと思うので、その点もフォローできたのはよかったです。

富山県内の市町村や教育機関とのつながり

今回の開催では富山県内の市町村や教育機関の後援をいただきました。富山県内のCoderDojoの活動においても市町村や教育機関との良好な関係はプラスとなります。活動資金として補助金や活動場所の提供など、直接的なメリットも多くあります。

富山市とMinecraftカップとCoderDojoと

富山市の担当者の予定が調整できず直接の参加ではありませんでしたが、今年に富山市とMinecraftカップ全国⼤会運営委員会で行なった、Minecraftを使って子どもたちが富山市の都市計画をするイベントの紹介をしていただきました。

来年度は富山県内のCoderDojoと富山市で連携してイベントを行うという計画もあり、よりいっそう多くの方にCoderDojoを知ってもらう、きっかけになることを期待しています。

ポケモンのプログラミング教材を富山県に広めたい

また、スポンサーをしていただいたポケモン・ウィズ・ユー財団様と、富山県内の教育関係者をお繋ぎするお手伝いもさせていただきました。

学校の先生や市町村の教育委員会の方などに来場いただき、CoderDojoでも行なっているポケモンを使ったプログラミングキット「プログラミングでポケモンをうごかしてみよう」や、パソコンやタブレット操作に習熟できる自習教材「ポケモンPCトレーニング」を体験いただきました。
富山県、富山市、高岡市には翌日に場を設けてご説明させていただくこともできました。

すでに富山県内の魚津市ではポケモンのプログラミング教材の利用を進めていたり、高岡市でも利用を推進する話が出ていたりと嬉しい反応もありました。

ポケモン・ウィズ・ユー財団様の活動のお手伝いさせていただき、プログラミング教材を県内に紹介できたことは地域のICT教育の底上げにもつながります。
間接的でもその力になれたことは大変嬉しく思っています。

このような効果も、今回富山でDojoCon Japanを開催してよかったなと思うところです。

富山県内のCoderDojoで今後も連携を

今年のDojoCon Japanの開催の話が出る前は、富山県内のCoderDojoで「でかドージョー」みたいなことをやりたいという話もありました。
結局、DojoCon Japanを開催するこになったので「でかドージョー」の話は、それにすり替わりましたが、今年の流れを来年以降ににも繋げていきたいです。

まとめ

今回のDojoCon Japanではたくさんの人に関わっていただきました。スタッフ用のTシャツの印刷数は100枚にもなりました。現地参加者の総数が約300人だったので、何らかの形で運営やセッションに関わった人が1/3にもなっていました。

それほど多くの皆様に関わっていただいたDojoCon Japanの、実行委員長を務めさせていただけたことは、大変素晴らしい経験でした。

最後に、実行委員、当日スタッフ、登壇者、企画やワークショップの出展者、スポンサー、参加していただいた皆さまに感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

また、来年もDojoCon Japanでお会いできることを楽しみにしております。